鼎(かなえ・テイ)
- 2023年7月11日 update
- カテゴリー:その他
「どの向きで立てるの?」
お仏壇や神前での荘厳(飾り)の前に必ずある、香炉(お線香立て)やロウソク立て、、、鼎(かなえ)。
三本の足がついていますね。
これは、一本の足をこちら(自分の方)にしておきます。手前から奥に向かって開いていく形になります。
三本の足ですから、どれか一つでも欠けますと立たないですね。お互いで支え合って立っています。
☆ 私が学生時代お世話になったご年配の女性に「鼎子」(テイコ)さんと言う方がおられました。書かれたお名前を見たとき、
こんなに難しい字の名前があるのか!と驚き何とお読みするのか尋ねました。
聞けば、自分は三人兄姉(きょうだい)の末っ子で、ご両親も高齢で生まれたのだそうです。
そこで、お父さんが高齢である自分たちはいくつまでこの鼎子さんを育ててあげられるか分からない。そこで二人の兄、姉
が頼りなので、三人がそれぞれ力を合わせて支え合って生きて欲しい!との思いで付けたお名前なのだそうです。
ご両親の願いと思いがとても詰まったお名前だな、と感じたことを思いました。
いつもこの仏具を見るたびにそのお話を思い出し、親から子への思いは本当にありがたいな!と実感させらています。