2月 月初の挨拶(^^♪
- 2023年2月3日 update
- カテゴリー:ごあいさつ
大寒(1月20日)以降、大変な寒さであります。毎日、境内の雪かきを致しますが直ぐに真っ白に元通りになってしまいます。腹を立てても仕方なく、、積もればかき、また積もればかく、という自分の心を横に置き目の前の事をこなすことに徹しました。
昨年から「宗教」に対して色々と言われております。宗教という言葉に拒否反応を起こす方が多く、却ってその事が誤った判断をさせてしまっているように感じられます。
日蓮聖人の宗教、仏教に対する位置づけは「仏法とは道理である」と言うお言葉にありますように、宗教は私たちの現実の生活に根差したものでなければならないのであります。
つまり、現実生活で降り掛かる不幸に対して、考え方を変えるというだけの精神論に修めてはならず、経済的に社会的に生活が困窮したり行き詰ってしまっては宗教としての本来の意味はなさないと考えられました。その為に仏法を学ぶ者は自分の生活を正しく成り立たせた上で社会に働きかけ、より良い社会構築に貢献するという菩薩道を願われました。それが、お釈迦さまが願われた宗教、仏教の根本だったからです。その意味で、国が正しい方向に向かうよう手助けするのが宗教の正しい役割であると叫ばれ、当時のリーダーであった鎌倉幕府の北条時頼らに正しい仏教の信仰を訴え続けました。リーダーが正しい思想で舵取りをすれば国家という船は自然と正しい方向へ進むと考えられたのです。
この度、退任されるトヨタ自動車社長 豊田章男氏が仰った「ボス」と「リーダー」の違い。
「ボス」…失敗の責任を負わせる/やり方を胸に秘める/仕事を苦役にする/「やれ!」と言う
「リーダー」…失敗を黙って処理する/やり方を教える/仕事をゲームにする/「やろう!」と言う
どちらが正解かは難しいですがこの場合、私はボスよりもリーダーの方が良いです。
皆が意見を言い合え、その中から進むべき方向を見出せることが今の時代必要とされているのではないでしょうか。道理に叶わなくなっていても意見が言えない、立ち止まれない集団になっては必ず行き詰まりがおきます。そうならぬよう自由な発想とフットワークを維持できるよう仏法を心得ておくことが宗教、仏教の最も大事な役割であります。
2月3日節分、そして立春、、と待ち遠しいですね。どうぞみなさま寒さももう少しの辛抱です。日差しの変化、草花の膨らみ、生き物の歩みに注視して楽しんでみて下さい。 合掌